車椅子でも旅行は楽しめる ― 外出をあきらめないためにできること
なすどん「たくどん、『車椅子だから旅行は無理』とあきらめてしまうご家族、意外と多い気がします」
たくどん「そうなんだよね。でも移動手段を工夫すれば、行ける場所はぐっと広がるんだ」
なすどん「今日は、車椅子を使っている方でも旅行やお出かけを楽しむためのポイントを紹介しますね」
この記事の内容
・車椅子だと旅行をためらってしまう理由
・移動手段を工夫すれば、行ける場所は広がる
・お出かけ前に確認しておきたいこと
・当日を快適に過ごすための工夫
・行き先選びのちょっとしたコツ
・まとめ
車椅子だと旅行をためらってしまう理由
車椅子を使っているご本人やご家族から、「旅行やお出かけはもう難しいかもしれない」という声を聞くことがあります。理由の多くは、車への乗り降りの負担、長時間の移動による体調の変化、そして現地でのトイレや休憩場所への不安です。特に自家用車だけで移動しようとすると、車椅子からの乗り移りに家族総出で苦労したり、渋滞や慣れない道で予定以上に時間がかかったりして、出発する前から気持ちが疲れてしまうことも少なくありません。実際によく聞かれる不安の声には、こんなものがあります。
・移動が大変そう
・トイレや段差が心配
・周りに迷惑をかけるかもしれない
・情報が少なくて不安
こうした不安や心配は、多くの方が同じように感じているものです。まずは「知ること」から始めてみましょう。
移動手段を工夫すれば、行ける場所は広がる
実は、移動の部分だけを介護タクシーのようなサービスに任せることで、行ける場所の選択肢はぐっと広がります。車椅子のまま乗り込める車両を使えば、乗り移りの負担がなくなり、長距離の移動でも体力を温存できます。通院のイメージが強い介護タクシーですが、実際にはお出かけや旅行の付き添いにも対応しているところがあり、空港への送迎やお見送り、旅行先までの同行を依頼できる場合もあります。移動の選択肢を整理すると、次のようなものがあります。
・介護タクシーでドアtoドアの安心移動
・新幹線や飛行機のサポート制度を利用する
・年々増えているバリアフリー観光地を選ぶ
「移動さえ何とかなれば、あとは普段の外出と変わらない」と気づくと、旅行への心理的なハードルもぐっと下がります。選択肢はたくさんあるので、自分に合った方法を見つけていきましょう。
お出かけ前に確認しておきたいこと
車椅子での旅行やお出かけを計画するときは、事前に次のことを確認しておくと安心です。
・行き先までの移動時間と、休憩を挟めるタイミング
・宿泊先や目的地のバリアフリー情報(車椅子用トイレ・スロープ・駐車場の有無など)
・当日の天気や気温、体調など普段と違う様子がないか
・車椅子のサイズや折りたたみの可否、電動かどうか
・移動を依頼する場合は、対応可能なエリアや車両のタイプ、予約の要否
すべてを完璧に調べ尽くす必要はありません。分からないことは、宿泊先や移動をお願いする事業者に直接聞いてしまうのが一番早い方法です。事前のチェックで、当日の安心感がぐんと変わります。
当日を快適に過ごすための工夫
当日は、移動と現地での過ごし方の両方に少し余裕を持たせることを意識しています。乗車から降車までの介助を含めると、通常の移動時間よりも余分に時間がかかることが多いため、スケジュールはゆとりを持って組んでおくと安心です。当日意識しておきたいポイントをまとめると、次のとおりです。
・休憩はこまめに取り、無理をしない
・持ち物はコンパクトで使いやすいものを選ぶ
・体調に合わせて無理のないスケジュールにする
・周囲の方にも遠慮せずサポートをお願いする
季節に合わせた羽織りものや、こまめな水分補給用の飲み物を用意しておくと、車内でも現地でも快適に過ごせます。医療知識のあるスタッフが同行できる移動サービスを選べば、車内で体調が変化した際にも落ち着いて対応してもらえるという安心感もあります。ちょっとした工夫で、旅の快適さは大きく変わります。
行き先選びのちょっとしたコツ
初めての旅行やお出かけでは、いきなり遠方を目指すのではなく、日帰りで行ける近場から試してみるのがおすすめです。実際に移動してみることで、どのくらいの時間で疲れが出やすいか、休憩はどのタイミングで必要かといった、その方ならではのペースがつかめてきます。行き先を選ぶときは、次のような点を意識してみてください。
・バリアフリー情報が充実している場所
・近くに医療機関があると安心
・自然や景色をゆっくり楽しめる場所
・自分の「やりたいこと」を優先する
近場での外出に慣れてきたら、少しずつ行き先の範囲を広げていくと、無理なく旅行の楽しみを取り戻せます。
まとめ
車椅子を使っているからといって、旅行やお出かけをあきらめる必要はありません。私自身、看護師歴20年以上の経験を活かしながら介護タクシーのドライバーをしていますが、車椅子のまま乗り込める車両で移動の負担を減らすだけで、行ける場所も選べる楽しみもぐっと広がるのを日々感じています。準備と工夫さえあれば、車椅子でも快適に、安心して旅行を楽しむことができます。まずは近場のお出かけから、移動の心配を誰かに任せてみることから始めてみてください。次回もまた、現場で感じていることを紹介できればと思います。
