たくどんたくどん「車椅子を押すの、意外と難しいってお客さんによく言われるんだよね」

なすどん「そうそう。ちょっとしたコツを知ってるだけで、乗ってる人の安心感がぜんぜん違うんだよ」なすどん

こんにちは、どんちゃんです。介護タクシーの仕事をしていると、車椅子を押す機会が毎日のようにあります。今回は、日々の現場で気をつけている「車椅子の押し方」のちょっとしたコツをまとめてみます。

この記事の内容
・段差やスロープでの声かけと確認
・急な坂道でのスピード調整
・補助輪付きの車椅子で段差を越えるときの工夫
・乗せる前の姿勢とベルトの確認
・利用者さんへの声かけの工夫

段差やスロープでの声かけと確認

段差やスロープを通るときは、まず「今から段差を越えますね」「少し傾きますよ」と、動く前に一声かけるようにしています。車椅子に乗っていると、次に何が起きるか分からないだけで不安を感じやすいものです。声をかけてから動くというひと手間だけで、利用者さんの表情がふっと和らぐことがよくあります。段差の手前では一度止まり、前輪を上げる角度や速度を確認してから進むことも欠かせません。「地面が凸凹しているので、少し揺れますよ」「入院中は外の気温が分かりにくいと思いますが、今日はけっこう暑くなっています」など、そのときの状況に合わせた具体的な声かけを大切にしています。

急な坂道でのスピード調整

上り坂ではゆっくり一定のペースで、下り坂ではさらに速度を落とし、体が前に傾きすぎないよう注意しています。特に下り坂は、車椅子を後ろ向きにして進むことで安定感が増す場面もあります。スピードを出しすぎると、ブレーキがかかるたびに体が揺れて疲れてしまうので、「急がず、一定のリズムで」を心がけています。

補助輪付きの車椅子で段差を越えるときの工夫

車椅子の中には、後ろへの転倒を防ぐための補助輪が付いているタイプがあります。このタイプは前輪を持ち上げる操作がしにくく、通常のやり方では段差を越えられないことがあります。そのようなときは、利用者さんに背もたれへしっかりともたれていただいたうえで、後ろ向きに段差を越える方法を取ることがあります。これはあくまで私が現場で行っている対応のひとつで、車椅子の種類や利用者さんの状態によって適した方法は変わります。判断に迷う場合は、無理をせずご家族やケアマネジャーとも相談しながら進めるようにしています。

乗せる前の姿勢とベルトの確認

車椅子に乗っていただく前には、深く座れているか、シートベルトや足置きの位置がずれていないかを毎回確認します。姿勢が浅いまま出発すると、揺れたときに体がずれてしまい、思わぬ負担につながることがあります。出発前のこのひと手間が、移動中の安心感につながっていると感じています。

利用者さんへの声かけの工夫

車椅子を押している間は、進行方向だけでなく、利用者さんの表情や様子にも意識を向けています。「暑くないですか」「揺れて疲れていませんか」といった何気ない声かけを重ねることで、体調の変化にも気づきやすくなります。無言で押し続けるのではなく、会話を挟みながら進むことを心がけています。

まとめ

車椅子の押し方は、力任せに押すことよりも、声かけとタイミングの積み重ねが大切だと感じています。段差・坂道・出発前の確認・声かけ、どれも特別な技術ではありませんが、実はこれらは病棟で働いていた時代に自然と身についたものです。当時の経験が、今の介護タクシーの仕事にもそのまま活きていると感じています。